電波タイムス 防災特集9月22日号にHyteraの記事が掲載されました。

大規模施設の防災体制強化を

最新デジタル通信技術で実現

 ハイテラ・コミュニケーションズ社は、世界で有数のプロフェッショナル向け通信システムの供給メーカーである。国内に於いては、2014年よりDMR(デジタル・アナログ/デュアル)方式の一般業務用無線システムの販売を開始し、現在、石油コンビナート、化学工場、火力発電所や大規模商業施設等での導入が進んでいる。同システムから享受出来得る最大の利便性は、これまで運用してきたアナログ通信システムで解決課題となっていた「電波伝搬エリアの拡大」、「騒音下でも確実な通信」、「音声通信以外の付加機能運用」に全て対応し、その結果、通常業務の効率化はもちろん、有事の際の防災用通信システムとしても十分に活用できるという点にある。

「電波伝搬エリアの拡大」に関しては、国内のDMR方式における免許基準の一つである、中継機能対応「基地局」申請が可能な事が、最重要ポイントである。常に中継基地局を介して移動局が通信を行う事により、微弱な移動局からの電波をロケーションの良い中継基地局のアンテナが受信、これを同位置から瞬時に再送信する事により、今まで電波が行き渡らなかった大規模施設内全てを網羅する事を可能にした。

また、アナログ通信時では、周囲の騒音などに音声がかき消され、「騒音下でも確実な通信」は困難であったため、再送など運用上での対策で凌いできた。この点に関しても、最新のデジタル変調技術により、騒音は再生せず、人間の音声のみ変調する技術の開発に伴い、如何なる環境下でもクリアな通信が実現され、聞き間違え・聞き逃しなどの致命的通信ミスを皆無とした。

更にデジタル移行時の大きなメリットとして、「音声通信以外の付加機能運用」に関しても、ハイテラ・コミュニケーションズ社は自社製管理指令アプリケーションを準備しており、正にワンストップ対応可能な総合通信機メーカーといえるだろう。

同社が提供するHyteraスマート・ディスパッチ・システムは、音声通信のみならず、GPS動態管理機能を初め、通話録音機能や移動局遠隔制御機能などが標準装備されている。

GPS動態管理機能では、画面上のマップでリアルタイムに位置情報を確認できるだけでなく、マウスを使ってマップ上に表示されている移動局への即時呼び出しも可能だ。移動履歴も保存されるので、施設内で何月何日何時何分にどの場所にいたか、その日はどのような移動を行ったかが瞬時に確認できる。

また、大規模施設内で一人作業に従事している際に事故が発生、転倒し無線機の操作が困難な場合、持っていた無線機が倒れたことを傾斜センサーにて感知し、緊急信号を自動送信する。他の全移動局は当該無線機IDを自動受信し、無線機の液晶画面にて当該局を確認できる。管理センター画面上のマップにはアラートと共に当該無線機の位置情報が表示されるため、各移動局に的確な指示を出すことが可能だ。

更にこのシステムでは、無線機を盗難・紛失してしまっても、通信エリア内にいれば、遠隔で管理指令システムから無線機の機能を強制的に停止できる。再度システムから停止解除しない限り、全ての機能が無効化され続ける。

対応移動端末に関しては、豊富なラインナップを取り揃えているが、特筆すべきはDMR方式で世界初の本質安全防爆携帯無線機「PD798Ex」である。同機は石油コンビナート、化学・製薬工場、石油備蓄基地等、爆発性雰囲気が漂う施設内に於いて、使用が労働安全法から義務付けられている業務遂行上、欠かせない製品である。既に国内に於いても、広く導入運用されており、その利便性・堅牢性に、各ユーザーから高い評価を得ている。

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